高血圧の方が注意すべき
目の病気

高血圧の方が注意したい目の病気

高血圧は、日本における生活習慣病の代表的な疾患です。
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管を押す力のことです。この力が強すぎると「高血圧」となり、血管にダメージを与え動脈硬化を引き起こします。
高血圧と診断された方にも、定期的に眼科の検査を受けていただくことをお勧めしています。

眼底出血

動脈硬化が進むと、動脈が太くなって静脈を圧迫します。その結果、うっ血が起こり、毛細血管が破れて網膜の中で出血を起こします。


高血圧性網膜症とは

高血圧からくる血管障害などによって、網膜に出血や浮腫などの障害が起こる疾患です。

高血圧性網膜症の原因

軽度の高血圧の場合でも、長期間治療を受けずに過ごしてしまうと網膜の血管障害が起こりやすくなります。高血圧が原因で、網膜の毛細血管が障害されると、網膜に血液が届きにくくなり、出血や浮腫が起こります。特に、網膜の中心にある黄斑に出血や浮腫が起こると、視力低下の症状がみられます。

高血圧性網膜症の症状

初期段階から自覚症状は少なく、気づきにくい事もありますが、血圧が急に上がる(急性高血圧症)と、網膜の出血やむくみが起こり、視力低下を引き起こします。

高血圧性網膜症の検査と診断

眼底検査を通して診断を行います。高血圧を発症した患者様が眼底検査を受けると「動脈が細くなってしまう」「網膜の出血や白斑がみられる」「網膜・視神経乳頭の浮腫」などの所見がみられる場合があります。

高血圧性網膜症の治療

まずは、高血圧の原因を取り除くことが大切です。網膜動脈閉塞症や網膜静脈閉塞症、虚血性視神経症などによって視力が大幅に下がることもあるため、血圧の管理や定期的な眼科受診をすることが大切です。